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反復着床不全に対する再生医療 自己多血小板血漿(PRP)療法について

複数回胚移植を行っても妊娠に至らない患者さま(とくに子宮内膜の厚さが7mm以下の患者さま)において胚移植前に自己多血小板血漿(PRP)を子宮内に投与することで妊娠率の上昇が報告されています!

再生医療とは

人間が本来もっている「再生する力」「自己修復力」を利用することによりケガや病気によって低下もしくは失ってしまった機能を元にもどすことを目指す医療です。

多血小板血漿(PRP)療法について

血小板は傷ついた組織の修復を促す成長因子や血管形成を促す因子、免疫に関わる物質を放出します。多血小板血漿(PRP)療法とは、子宮内膜の菲薄化や機能不全によって着床しにくくなっている子宮に、患者さまご自身の血液から抽出した高濃度の血小板を注入することにより胚受容能を高め妊娠率を向上させるという治療法です。専用の医療機器を使用して効率的に血小板を濃縮・組成し、人の体が持っている組織の再生能力を局所的に最大化します。

安全性について

本治療は再生医療等の安全性の確保等に関する法律に基づき、再生医療等提供計画の届出後、厚生労働大臣に受理された治療となります。
患者さまご自身の血液を用いた治療法ですので、アレルギー反応等の心配もなく、これまでの国内外での使用において、重篤な副作用は報告されておりません。

治療の流れ

①紹介状のご準備

当院では体外受精はおこなっておりません。現在うけておられる不妊治療に並行してPRP療法をおこないます。通院中の医療機関で紹介状をいただいてください。

②電話予約、治療説明

婦人科外来にお電話いただき水曜日、木曜日のいずれかの予約をおとりください。原則ご夫婦で来院いただきたいのですが、夫の来院がどうしても難しい場合は診察中に携帯スピーカーホン越しにお話を聞いていただくことでも可能です。

③PRP治療日程決定

PRP治療は通常胚移植の4日前(前後)と2日前(前後)の1周期2回投与となります。胚移植日が決まったら婦人科外来にお電話ください。折り返しお電話で日程をお知らせします。

④採血、PRP調整

毎回採血、遠心分離し新鮮なPRPを投与します。採血後1時間ほどお時間をいただきます。

⑤PRP投与

人工授精用のカテーテルを用いて子宮内にPRPを投与します。投与後15分安静後お帰りいただきます。

費用

治療は1周期につき通常2回の投与になります。

1周期目

1回目 17万円
2回目 3万円

2周期目以降(妊娠成立まで)

1回目 3万円
2回目 3万円

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