病院紹介 医療機器のご案内

CT装置(320列CT・80列CT)

最新の320列CT導入

総合大雄会病院では、2021年11月に、最新型の320列CT装置(キヤノンメディカルシステムズ株式会社製 Aquilion ONE PRISM Edition)を導入しました。

320列CTの特長

320列CT装置は1回転で最大160mmの範囲を撮影することが可能です。脳や心臓などの臓器は160mm以下であるため、1回転(最短0.275秒)で全範囲を撮影することができます。この160mmの範囲を連続撮影することで、全脳や心臓などの血流、呼吸下での肺の動態、関節の動態などを評価することが可能です。
また、160mm以上の広範囲を短時間で撮影可能な高速ヘリカルスキャン(らせん状スキャン)も備わっており、あらゆる検査に対応ができる装置です。

AI搭載の最新装置-Aquilion ONE PRISM Edition

  • AI 搭載
  • 造影剤使用量の低減
  • 被ばく線量の低減
    (最大50%)
  • 金属留置の方でも撮影可能
  • 780mmの広い開口径
  • Dual Energy撮影による
    様々な利点

従来の320列CTとの違い

今回導入した最新型では、AI(人工知能)の一種であるディープラーニングを利用した最新の画像処理技術が搭載されています。通常のCT装置では、高画質を得るためには患者さまへの多くのX線被ばくが必要であり、X線被ばく線量を抑えると画質が劣化してしまいます。しかし、この最新型ではAI技術により患者さまのX線被ばく線量を抑えて(従来装置比:最大50%低減)いても高画質を得ることが可能となっています。

安心安全に検査を受けていただくための装置設計として、従来より広い780mmの開口径(CTの筒)を有しているため、撮影時の圧迫感が軽減されます。
また、寝台が左右に動く機能も備わっているため、患者さまに動いてもらうことなく撮影を開始できます。

さらに、管電圧の異なる2種類のX線による撮影(Dual Energy撮影)も行えるため、物質の特定や造影剤を使用した検査の有用性など、新たな画像診断への応用として期待されています。
その他にも、あらゆる最新技術が搭載されています。金属に対しての画像処理技術では、金属留置患者さまの撮影が可能となり、検査の幅が広がります。

最新型320列CTの新技術

AiCE

AiCE(Advanced Intelligent Clear-IQ Engine)は、AI(人工知能)を用いた新たな再構築技術です。以下の画像は、AiCEを使用することで、ノイズ成分と信号成分を識別しノイズ成分を削除したものです。これにより、X線被ばくを大幅に低減することが可能になります。

再構成off

再構成on(AiCE)

従来画像

被ばく線量 約 50% 低減画像

PIQE

高解像度のDeep Learning を用いて冠動脈撮影に特化した再構成技術 PIQE(Precise Engine)で被ばくを低減しながらも鮮明な画像を実現できます。

従来再構成

AIを用いた新たな再構成(PIQE)

従来再構成

AIを用いた新たな再構成(PIQE)

超高速撮影

今回導入したCT装置は、1回転0.275秒の高速回転による超短時間撮影が可能です。従来の胸部CT撮影では息止め時間が7秒、胸腹部骨盤部CTの撮影に12秒かかりましたが、最新型では胸部CT撮影の息止め時間が4秒、胸腹部骨盤部CTの撮影を7秒で行うことができます。画像は胸部CTにおける超短時間撮影による動きの軽減を示しています。

通常撮影

超高速撮影

画像のブレが低減している(赤矢印)

DECT

Dual Energy CT(DECT)は、2種類のX線エネルギーデータを取得し画像を構成する技術です。この技術により造影検査で用いる造影剤量の低減、金属による画質低下を抑えることが可能になりました。またこの同技術では、エネルギーの違いによるCT値の変化から組織形成が推測可能となるため、腫瘍や組織成分の鑑別にも期待できます。

24時間の検査体制

総合大雄会病院救命救急センターにおいては320列CTを除けば最高性能を誇る80列マルチスライスCTを配備し、24時間体制で速やかな検査対応を可能とする環境が構築されています。大雄会ではこの320列CTを筆頭に、80列マルチスライスCT等、グループ内で計5台のマルチスライスCTが稼働しています。

320列CTによる冠動脈診断

心臓の栄養血管である冠動脈だけでなく、心臓の弁や心筋の動きを動態を評価することでより高度な診断を可能とします。

  • 心臓CT

  • たこつぼ型心筋症

  • 僧帽弁閉鎖不全症

320列CTによる4次元表示

320列CTは通常の3次元表示の作成はもちろんのこと、時間の情報を加えた4次元表示の作成も可能です。

  • 脳動脈瘤(4D-MIP)

  • 脳動脈瘤(3D-VR)

  • 肝細胞癌(4D-VR)

ページ
上部へ