リハビリテーション科 作業療法士・川本徹技士長の論文が、雑誌「作業療法ジャーナル」に掲載されました。
本論文は、我が国のリハビリテーション業界で最も著名な医療雑誌のひとつである「作業療法ジャーナル」編集部より依頼を受けて執筆されました。

【掲載誌】
「作業療法ジャーナル」 57巻8号
https://shop.miwapubl.com/products/detail/2680

【論文タイトル】
人工股関節全置換術(THA)に対する作業療法の実際
─後方アプローチ系に対する脱臼予防の観点から

【論文概要】
THAを行う術者によってさまざまな侵襲方法があり、中でも後方アプローチが行われた場合の合併症として、過度な股関節の屈曲・内転・内旋の複合動作で発生しやすい股関節の後方脱臼が挙げられます。しかしながら、その肢位は更衣や入浴などの生活動作の中で容易に取りやすく、術後は脱臼予防のための指導が行われています。

一方で、単なる指導のみでは、患者さんは漠然とした脱臼不安による不活動を招いてしまいます。そこで、患者さんの生活で想定されるあらゆる動作を入院中の作業療法で行うことが漠然とした脱臼不安を軽減し、安心して退院へ導くことに繋がると考えます。

本稿では、全国の作業療法士が後方アプローチによるTHA後の患者さんを担当した際に、どのような視点や手法で介入すれば良いのかを述べています。
動作方法の指導のみに終始することなく、股関節周囲筋の求心性を促す方法で脱臼を予防する治療アプローチについても解説しています。

・リハビリテーション部のページはこちら