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2022年11月14日

お知らせ

泌尿器科診療部長・髙木公暁医師の論文が医学雑誌「BMC Urology」に掲載されました

泌尿器科診療部長・髙木公暁医師の論文が、医学雑誌「BMC Urology」に掲載されました。
この論文は大雄会医科学研究所の検査技師・成瀨有純さん、および菊池有純室長との共同研究で執筆されています。

【掲載誌】
BMC Urology 22

【掲載タイトル】
CALN1 hypomethylation as a biomarker for high-risk bladder cancer
(CALN1低メチル化:高リスク膀胱癌のバイオマーカー)

【概要】
DNA メチル化は、塩基配列を変えずに遺伝子発現を調節するエピジェネティックなメカニズムの 1 つです。プロモーター領域のメチル化による遺伝子発現の不活性化は、膀胱癌の有用なバイオマーカーになる可能性があります。

今回私たちはメチル化制限酵素を用いた定量的PCR法により、膀胱癌の組織検体を用いてCALN1遺伝子のメチル化状態を定量化しそのバイオマーカーとしての有用性について検討しました。

対象は当院で経尿道的膀胱腫瘍切除術を施行した82例の膀胱癌組織検体です。それらの検体のCLAN1遺伝子のメチル化率を算出し、それぞれ膀胱癌の病期や悪性度、膀胱内再発などの臨床所見との関連性を調査しました。

その結果CALN1遺伝子のメチル化率が低い症例では癌の病期がより進行し、組織学的な悪性度が高い傾向が見られました。また、CALN1遺伝子の低メチル化率は筋層非浸潤性膀胱癌の膀胱内再発の危険因子となることもわかりました。

CALN1遺伝子のメチル化率が膀胱癌のバイオマーカーとなりうることが示唆されました。

【掲載情報】
BMC Urology
Article Article number: 176 (2022)
https://bmcurol.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12894-022-01136-y

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