2025年12月24日
お知らせ医科学研究所・菊池室長の論文が「Thermal Medicine」に掲載されました
大雄会医科学研究所・菊池有純室長の論文が、「Thermal Medicine」に掲載されました。
【掲載誌】
Thermal Medicine
【タイトル】
リキッドバイオプシーの有用性と課題
【概要】
リキッドバイオプシーは、血液などの体液を用いて、がんを含むさまざまな疾患の状態を非侵襲的に評価できる新しい検査手法として注目されています。近年は、血中に存在する循環腫瘍DNA(ctDNA)や循環腫瘍細胞(CTC)、細胞外小胞(EV)など、従来の検査では容易に捉えられなかった微量な生体由来成分を解析する技術が大きく進歩しています。これにより、早期診断、治療効果のモニタリング、再発予測など、臨床現場での活用が期待されています。一方で、検体の取り扱いや解析方法の標準化など、実用化に向けて解決すべき課題も残されています。
本総説では、リキッドバイオプシーの主要な解析対象や臨床応用の現状、さらに今後の展望について整理しました。また、当法人で開発を進めている「ポリアミンを用いた核酸・細胞外小胞の回収技術」についても紹介し、リキッドバイオプシーの発展に向けた新たなアプローチとして位置づけています。
また、今回の「Thermal Medicine」の表紙絵に本論文の図が採用されました。