呼吸器内科×呼吸器外科 スペシャル対談
呼吸器医療を、チームで究める。
診断から手術まで、一貫して支える連携体制。
総合大雄会病院副院長 兼 気胸センターセンター長
沼波 宏樹 先生
● 主な専門領域
肺がん、縦隔腫瘍、気胸
総合大雄会病院 院長代行
伊藤 雄二 先生
● 主な専門領域
肺炎、間質性肺炎、肺がん、肺気腫、気管支喘息、非定型抗酸菌症など
大雄会では呼吸器内科・呼吸器外科ともに多彩な診療に取り組まれています。
まずは、それぞれの科の特徴について教えてください
伊藤先生:呼吸器内科では、肺がんや気管支喘息、肺炎など、呼吸器疾患全般を幅広く診療しています。
特に肺がんなどの悪性腫瘍については、CTや気管支鏡、PETなどで精密な診断を行い、手術の適応があれば速やかに外科に引き継ぎます。また、慢性呼吸不全や睡眠時無呼吸症候群の管理にも力を入れています。
沼波先生:肺・気管・縦隔・胸膜など、呼吸器に関わる疾患の手術を担当しています。
肺がんを中心に、転移性の肺腫瘍、気胸、縦隔腫瘍などに対する手術を行っており、体への負担を軽減する胸腔鏡下手術(VATS)に加えて、〈ダヴィンチXi〉を用いたロボット支援下手術(RATS)も導入しています。
伊藤先生:技術的には、移植以外のすべての手術に対応できると伺っています。
沼波先生:はい。民間病院では異例の常勤医が4名(うちロボット支援下手術術者免許取得者3名)も在籍していますし、〈ダヴィンチXi〉などの設備面も十分に備わっていますので、幅広い手術に対応できています。
伊藤先生:気胸に関しては、2024年に「気胸センター」を開設し、より体制を強化しました。
沼波先生:そうですね。呼吸器内科にご協力いただき、24時間体制で対応しています。気胸は若年層に多い疾患ですが、当センターでは高齢者の気胸にも対応しています。内科で診断した後、手術の適応があれば外科に送る。この連携が気胸に限らず、ごく自然に成り立っているのも、大雄会の強みだと思います。当たり前のように聞こえるかもしれませんが、この連携がうまくいっていない病院は結構あって、かなり苦労させられた経験があります。
特に肺がんなどの悪性腫瘍については、CTや気管支鏡、PETなどで精密な診断を行い、手術の適応があれば速やかに外科に引き継ぎます。また、慢性呼吸不全や睡眠時無呼吸症候群の管理にも力を入れています。
沼波先生:肺・気管・縦隔・胸膜など、呼吸器に関わる疾患の手術を担当しています。
肺がんを中心に、転移性の肺腫瘍、気胸、縦隔腫瘍などに対する手術を行っており、体への負担を軽減する胸腔鏡下手術(VATS)に加えて、〈ダヴィンチXi〉を用いたロボット支援下手術(RATS)も導入しています。
伊藤先生:技術的には、移植以外のすべての手術に対応できると伺っています。
沼波先生:はい。民間病院では異例の常勤医が4名(うちロボット支援下手術術者免許取得者3名)も在籍していますし、〈ダヴィンチXi〉などの設備面も十分に備わっていますので、幅広い手術に対応できています。
伊藤先生:気胸に関しては、2024年に「気胸センター」を開設し、より体制を強化しました。
沼波先生:そうですね。呼吸器内科にご協力いただき、24時間体制で対応しています。気胸は若年層に多い疾患ですが、当センターでは高齢者の気胸にも対応しています。内科で診断した後、手術の適応があれば外科に送る。この連携が気胸に限らず、ごく自然に成り立っているのも、大雄会の強みだと思います。当たり前のように聞こえるかもしれませんが、この連携がうまくいっていない病院は結構あって、かなり苦労させられた経験があります。
呼吸器内科と呼吸器外科の連携体制について教えてください
伊藤先生:まず、呼吸器内科では毎週火曜日にカンファレンスを行っているのですが、毎回、沼波先生が参加してくださっています。本当にありがたいですね。このように日頃からコミュニケーションが取れているので、手術をお願いする際も、即座に相談できますし、判断や対応が非常にスピーディ。互いに「できること・できないこと」をきちんと擦り合わせた上で、最適な治療方針を立てられる体制ができています。
沼波先生:カンファレンス以外でも伊藤先生から「こういう患者さまがいるんだけど…」って気軽に相談されますし、反対に、喘息や肺炎のような外科が苦手な疾患で困った時には、すぐに「内科で診ますよ」って手を差し伸べてくれる。お世辞抜きに、呼吸器内科・外科の関係性はとても恵まれていると感じています。
伊藤先生:自分たちで言うのも何ですが、強固な信頼関係が築かれていますよね。最近では、手術前に化学療法を行った方が、治療効果が高いといったエビデンスも出てきており、より、内科・外科、さらには放射線科などと連携した集学的治療が大切になっています。各診療科が専門的な知見を出し合い、それを集約して、最適なタイミングや治療順序を決めています。
沼波先生:僕たちは(良い意味で)“手術バカ”ですので(笑)、内科のサポートがなければ成り立ちません。診断→手術→術後治療という一連の流れでも、内科の正確な診断がなければ、手術には結びつきませんから。また、術後治療に関しても、昔は外科が担当することもありましたが、今は抗がん剤の種類が増えた影響で外科単独では手に負えないケースも多くなっています。そういった部分も内科が率先して引き継いでくれるので、僕たちは安心して外科治療に専念することができるんです。
沼波先生:カンファレンス以外でも伊藤先生から「こういう患者さまがいるんだけど…」って気軽に相談されますし、反対に、喘息や肺炎のような外科が苦手な疾患で困った時には、すぐに「内科で診ますよ」って手を差し伸べてくれる。お世辞抜きに、呼吸器内科・外科の関係性はとても恵まれていると感じています。
伊藤先生:自分たちで言うのも何ですが、強固な信頼関係が築かれていますよね。最近では、手術前に化学療法を行った方が、治療効果が高いといったエビデンスも出てきており、より、内科・外科、さらには放射線科などと連携した集学的治療が大切になっています。各診療科が専門的な知見を出し合い、それを集約して、最適なタイミングや治療順序を決めています。
沼波先生:僕たちは(良い意味で)“手術バカ”ですので(笑)、内科のサポートがなければ成り立ちません。診断→手術→術後治療という一連の流れでも、内科の正確な診断がなければ、手術には結びつきませんから。また、術後治療に関しても、昔は外科が担当することもありましたが、今は抗がん剤の種類が増えた影響で外科単独では手に負えないケースも多くなっています。そういった部分も内科が率先して引き継いでくれるので、僕たちは安心して外科治療に専念することができるんです。
人材育成の重要性についてはどのようにお考えですか?
沼波先生:呼吸器内科・呼吸器外科ともに専門研修プログラムを提供していますので、研修医や若手の先生の指導にも力を注いでいます。
特に外科に関して言えば「手術がしたいなら大雄会」と思ってもらえるよう、今後も充実した環境づくりに努めていきたいと考えています。
伊藤先生:先ほど沼波先生がおっしゃった通り、呼吸器外科は4名体制、呼吸器内科も常勤医7名という、大病院並みの人材が揃っています。
幅広い症例数と経験豊富なスタッフに恵まれていますので、「呼吸器内科に興味がある」「手技や知見を深めたい」という方にはぴったりの環境です。実際に内科の中にも「ダヴィンチ手術を見てみたい」と興味を持つ先生が多いですからね。
沼波先生:手術見学、いつでも大歓迎ですよ。「自分が診た患者さまがどのような手術を受けているか?」って気になると思いますし、その経験がまた学びになったり、内科・外科の連携強化にもつながると思いますから。
伊藤先生:ありがとうございます。実は私もまだダヴィンチ手術に立ち会ったことがないので、ぜひ見学させてください。
沼波先生:もちろんです!
伊藤先生:ちなみにですが、沼波先生は大雄会に来られて3年ほどですよね。これまで所属されてきた総合病院や大学病院でと比べて、率直に、大雄会についてどのような印象を持たれていますか?
沼波先生:医師だけでなく、ナースやCE(医療技術職)、事務スタッフも含めて、みんなフレンドリーですよね。
医療はコミュニケーションが大事ですから、役職や年齢関係なく、在籍する一人ひとりが積極的にケアに関わり、思いやりに溢れたアプローチができていることは、大雄会の大きな強みだと感じています。
伊藤先生:人に寄り添う医療であり、人と話せる医療ですね。
沼波先生:あと、キャリア構築やスキルアップのための講習会や勉強会が頻繁に行われ、その内容もすごくしっかりしている。
なかなかここまでできる病院ってないですよ。
特に外科に関して言えば「手術がしたいなら大雄会」と思ってもらえるよう、今後も充実した環境づくりに努めていきたいと考えています。
伊藤先生:先ほど沼波先生がおっしゃった通り、呼吸器外科は4名体制、呼吸器内科も常勤医7名という、大病院並みの人材が揃っています。
幅広い症例数と経験豊富なスタッフに恵まれていますので、「呼吸器内科に興味がある」「手技や知見を深めたい」という方にはぴったりの環境です。実際に内科の中にも「ダヴィンチ手術を見てみたい」と興味を持つ先生が多いですからね。
沼波先生:手術見学、いつでも大歓迎ですよ。「自分が診た患者さまがどのような手術を受けているか?」って気になると思いますし、その経験がまた学びになったり、内科・外科の連携強化にもつながると思いますから。
伊藤先生:ありがとうございます。実は私もまだダヴィンチ手術に立ち会ったことがないので、ぜひ見学させてください。
沼波先生:もちろんです!
伊藤先生:ちなみにですが、沼波先生は大雄会に来られて3年ほどですよね。これまで所属されてきた総合病院や大学病院でと比べて、率直に、大雄会についてどのような印象を持たれていますか?
沼波先生:医師だけでなく、ナースやCE(医療技術職)、事務スタッフも含めて、みんなフレンドリーですよね。
医療はコミュニケーションが大事ですから、役職や年齢関係なく、在籍する一人ひとりが積極的にケアに関わり、思いやりに溢れたアプローチができていることは、大雄会の大きな強みだと感じています。
伊藤先生:人に寄り添う医療であり、人と話せる医療ですね。
沼波先生:あと、キャリア構築やスキルアップのための講習会や勉強会が頻繁に行われ、その内容もすごくしっかりしている。
なかなかここまでできる病院ってないですよ。
伊藤先生から見た「沼波先生の印象」を教えてください
伊藤先生:まずは、一度会ったら忘れないビジュアル(笑)。…と言うのは冗談で、技術、知見、経験値ともに、本当に頼りになる存在です。
非常に明るい性格で、何でもハキハキと伝えてくれるところも良いですね。いつも助かっています。
非常に明るい性格で、何でもハキハキと伝えてくれるところも良いですね。いつも助かっています。
反対に、沼波先生から見た「伊藤先生の印象」を教えてください
沼波先生:これは初めて言いますが、実は、入職する前にいろいろな噂を聞いていたんです。「呼吸器内科のトップ(伊藤先生)は全然仕事をしない」とか(苦笑)。でも、来てみてびっくり!めちゃめちゃ仕事してるし、多忙な中でもしっかり勉強もされていて、この業界のいろいろなことに精通されている。それで、伊藤先生の印象が180度変わりました。まぁ、まさに“あらぬ噂”だったんですよね。
最後に、今後の目標について教えてください
伊藤先生:呼吸器疾患の患者さまをより受け入れやすい体制づくりを考えています。例えば、対外活動の強化。地域住民に向けての情報発信や勉強会、交流イベントなどを通じて、「呼吸器なら大雄会」という認識を広めていけたらと考えています。もちろん、呼吸器外科と協力してやっていきたいですね。
沼波先生:新しくなった健診センターでの早期発見だったり、地域のクリニックからご紹介いただく症例など、手術につなげられる機会を取りこぼすことなく増やしていけたらと思います。そうすることで、医師も病院もレベルアップし、より大雄会の“呼吸器の力”が存分に発揮できると思います。
伊藤先生:呼吸器を志す若い先生にとっても、キャリアの糧になっていけるよう貢献していきたいですね。
沼波先生:そうですね。ただ、僕はつねづね「呼吸器内科、ちょっと忙し過ぎない?」って心配なんですよ(笑)。外科が関与してない患者さまもいっぱい抱えているでしょうし。なので、微力かもしれませんが、外科でサポートできることがあればおっしゃってくださいね。呼吸器全体でより働きやすい病院になるといいなと思ってます。
伊藤先生:お心遣い、ありがとうございます。そうした連携をこれまで以上に強化していくことで、より地域の役に立てる「呼吸器なら大雄会」に近づけるように思います。今後ともよろしくお願いします。
沼波先生:こちらこそよろしくお願いいたします!
沼波先生:新しくなった健診センターでの早期発見だったり、地域のクリニックからご紹介いただく症例など、手術につなげられる機会を取りこぼすことなく増やしていけたらと思います。そうすることで、医師も病院もレベルアップし、より大雄会の“呼吸器の力”が存分に発揮できると思います。
伊藤先生:呼吸器を志す若い先生にとっても、キャリアの糧になっていけるよう貢献していきたいですね。
沼波先生:そうですね。ただ、僕はつねづね「呼吸器内科、ちょっと忙し過ぎない?」って心配なんですよ(笑)。外科が関与してない患者さまもいっぱい抱えているでしょうし。なので、微力かもしれませんが、外科でサポートできることがあればおっしゃってくださいね。呼吸器全体でより働きやすい病院になるといいなと思ってます。
伊藤先生:お心遣い、ありがとうございます。そうした連携をこれまで以上に強化していくことで、より地域の役に立てる「呼吸器なら大雄会」に近づけるように思います。今後ともよろしくお願いします。
沼波先生:こちらこそよろしくお願いいたします!
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