診療科・部門

下部消化管内視鏡検査

概要

大腸や小腸の下部消化管の検査です。

下部消化管内視鏡検査では、大腸(結腸と直腸)と小腸の一部を観察するために肛門から内視鏡を挿入し、これらの部位にポリープやがんが発生していないか炎症などを診断します。組織の一部をとって調べる生検や、ポリープや早期大腸がんを内視鏡的にポリープ切除術(ポリペクトミー)や内視鏡的粘膜切除術(EMR)、内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)などで切除することもできます。
基本的に前日までの食事制限はありませんが、前日の寝る前に緩下剤の服用を行っていただきます。

検査順序

❶当日の前処置

大腸内の便を除去しないと精度の高い検査が行えないため、検査当日に腸管洗浄剤を飲んでいただく必要があります。

通常の腸管洗浄には2リットルの洗浄液を飲んでいただく必要があります。スポーツドリンクのような味の洗浄液で、ほとんどの患者さまに飲んでいただくことが可能です。50錠の錠剤の洗浄剤を2時間程度かけて水や茶で内服していただく方法もあり,
個別対応しております。それでも内服できない方、高齢者の方にも個別対応しておりますので担当医にご相談ください。

❷着替えて最新の機器を備えた検査室へ

前処置完了の状態(便の状態で確認)で検査可能となります。
更衣室(個室)にて検査専用のパンツ・検査着に着替えていただき検査室に移動します。
検査には検査医のほかに看護師が付き添います。

カメラは、オリンパス社製の最新の290シリーズを基本的に使用し、患者さま個人に適した大腸カメラを選択して検査を行います。

なお当院では日本人に多いやせ型の女性や、腸管同士や他臓器との癒着がある患者さまに対する負担軽減と、挿入性向上のために、一部の胃カメラよりも細いカメラ(PCF-PQ260L)も常備しています。もちろん内視鏡治療も可能です。
更衣室
更衣室
オリンパス社製内視鏡カメラ(PCF-PQ26OL)
オリンパス社製内視鏡カメラ(PCF-PQ26OL)

❸できるだけ苦痛の少ない安全な検査を心がけて

当内視鏡センターでは出来るだけ苦痛が少なくまた、繰り返し検査を受けていただけるよう心がけております。検査中は血圧計や酸素飽和度モニターによる監視装置を腕や指につけていただきます。これにより患者さまの状態を把握しながら安全に検査をすすめることができます。

最近は出来るだけ苦痛が少ない状態で検査を受けたいという患者さまのご希望も増えており、ご希望の方には鎮静剤・鎮痛剤を使用して検査を受けていただけるようできる限り対応しております。

ただし、鎮静剤・鎮痛剤を使用した場合、検査後1時間程度お休みいただきます。また検査当日の車・バイク・自転車の運転は禁止させていただいております。まずは担当医にご相談ください。

❹日帰りポリープ切除も可能です。

検査前あるいは検査途中に消化管の運動や分泌を抑制する注射を必要に応じて行います。当院では全例、体内に吸収されやすい二酸化炭素を用いて大腸検査を行っており、これにより検査中や検査後にお腹が張りにくくなり検査をより楽にできます。

また、小さなポリープが見つかった場合は患者さまのご同意が得られればその場でポリープを切除しご帰宅する事が可能です。まずは担当医にご相談ください。

なお、当センター内のトイレは全て温水洗浄便座で人工肛門の方や車いすの方でも処置しやすいトイレも設置しています。

❺検査終了

検査は個人差もありますが10分から30分程度で終了します。
検査結果の詳細は外来担当医が説明いたします。病理検査や細菌培養等の検査を行った場合は約1週間後に結果説明を聞くために来院いただく必要があります。

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